東京にはお金持ちがズバ抜けて多くいます。テレビなどで何をしている人か分からないけど、すごいお金持ちが紹介されることがあり、東京にお金持ちが多いのか不思議に思っていました。
東京は大企業が多くて、ビジネスの中心地であることはご存じでしょう。だからお金持ちが多いのは頭で分かるのですが、感覚的にピンとこないのです。
そして東京の会社で働いてみると、労働環境がとてもよくて恩恵にあずかっていました。その体験から、東京にお金が集まる理由が感覚として分かってきました。
ずっと東京にいる人は、それが普通なので実感しにくいでしょう。私は大阪の零細企業で働いていた経験が長く、そこから東京に行ったので、その差が大きいことに愕然としたのです。
東京には大企業が多い
ご存じの通り、東京には大企業の本社が集まっています。それは日本全国のお金が集まってくることを意味します。これは当たり前のことですが、やっぱりそうなのです。
私は派遣で働いていて、勤務先は全国に事務所(店舗)を展開している会社の本社でした。当然、各都市の利益が本社に集まってきます。
そのオフィスは広々とした空間で、机も広くハイスペックPCが用意されていました。節約とは無縁の環境だったのです。
周りの社員さんもゆとりをもって仕事に取り組んでいるのです。人件費もたっぷりと使うことができて、まるでお金が湧き出てくるかのような感覚だったのかもしれません。実際、半ば自動的に全国からお金が上がってくるのですから、そのような感覚になるは自然なことでしょう。
よく政治家が国民の税金を無駄に使っていいのかと議論になりますが、お金を使う側の感覚が理解できてしまいます。
その環境で働いていると、たいした仕事をしていなくても待遇がよいので、こんなのでいいのかと首をかしげながらニンマリしていました。今まで経営の苦しい零細企業で働いていたからなおさらです。
この実体験から、お金がある会社とそうでない会社の働き方が、大きく違うことが分かったのです。大企業はお金に余裕があり、そのため気持ちにゆとりが生まれるのです。
地方で使ったお金が大企業に行く
東京本社の会社が多いのは、日本全国いたるところに東京の会社の商品やサービスが出回っているということです。
たとえば、地方の人がコンビニで何かを買っても、東京の会社の商品であれば、地方のお金が東京に流れています。
車を新車で買っても、その中に少しは広告費が乗っていますから、東京のTV局や広告代理店に一部のお金が行くでしょう。
事実、地方を含めた日本全国から東京にお金が集まる仕組みになっています。
消費者が注意して、大企業の商品やサービスは使わず、地方企業や地元の商品やサービスだけ使うことに徹底すれば、地方(地元)にもお金が回るでしょう。ただ、地方(地元)の企業だけでは生活が成り立たないので、どうしても大企業(東京)を利用することになり、大企業にお金が集まるようになります。
地方はより貧困になりやすく、東京はより裕福になる傾向があります。
人が集まるとお金も集まる
東京には多くの人が集まり、経済活動が活発になります。コロナの影響でリモートワークが盛んになり、東京にこだわる必要が少なくなりましたが、やはり人が多いのです。
東京に住むと物価が高くても収入が多く見込めるので、お金を使うことに寛大になります。お金が手に入りやすく反面、欲望を駆り立てるものや誘惑が多くてお金が出ていくのも多い。そのため、常にお金がよく回っています。
東京には成功を目指して上京する人も多いでしょう。成功すればまたお金も入ってくるので、自己投資に費やすお金も多くなります。たくさん稼いでたくさん使う金銭感覚になりやすいのです。
東京は多くのお金が動いていて、お金が集まりやすい。東京に来たら自動的にお金持ちになる訳ではありませんが、お金を稼ぐなら東京で働くと有利なのです。