私は東京に2年間住んでいました。それまで大阪に長くいたのですが、東京で生活をしたらどうなるのだろうか?という未知の世界に足を踏み入れたい気持ちから、思い切って引っ越しました。
東京に行くタイミングといえば、大学入学や20代からが多く、30代も転職などの理由で行く人もいると思います。私は42歳から行ったので、キチガイの部類です。Web系の自営の準備をしながら、どうしても東京で働きたかったのです。
年齢的に仕事が見つけられるか不安があったのですが、実際仕事は豊富にあって生活に困ることはなかったのです。それに職場環境のよさに驚きました。おかげで40代でも十分に生活を楽しめていました。この記事は私が主に派遣で働いて感じたことを書きます。
もし地方にいて、しっくりこない生活をしているのであれば、東京に行って生活をすると何かが変わるかもしれません。ひとつのサンプルになれば幸いです。
東京は圧倒的に求人数が多い
東京にはいろんな仕事があるのはご存じでしょう。求人情報を見るとたくさんの求人があり、働き方も多様化しています。たとえば時短勤務や、週に3日4日などあらゆる条件の求人があるのです。
私は自分ができる範囲の仕事(バイトも含む)に応募してみたのですが、全部採用になりました。具体的には、コンビニ、飲食店、単発バイト、PCキッティングの派遣、Web系の派遣でした。派遣は登録してすぐに仕事が回ってきました。私は40代であることに引け目を感じていましたが、職種によっては問題ありませんでした。
正社員や競争率の高い求人は別ですが、多くの会社やお店は常に人材不足です。仕事を見つける難易度が低く、地方よりも簡単に仕事が見つけやすいと肌感覚で知りました。もし面接に落ちても他の会社は無数にあるので、気持ちを切り替えて応募すればいいだけです。
東京のコンビニや飲食店は日本人が少ない理由
東京に行ったことがある人はご存じだと思いますが、東京23区内のコンビニや安価な飲食店は外国人が多く働いています。東京は外国人が多いため、働き先になっているのですが、その背景には、日本人が働きたがらないから外国人を雇っているといえます。
日本人は当然ネイティブな日本語を扱えるので、それだけで仕事の選択肢が多くあるから、わざわざ時給の安いアルバイトをする人が少ないのです。外国人が多いと、自動的に日本人が優遇されるような変な感覚になってくるのです。
地方は仕事の選択肢が少ないため、コンビニや飲食店にも日本人が普通に働いています。当初、東京のコンビニや飲食店に日本人が少ないことが不思議でしたが、仕事を探してみると一般企業の求人数の多さが影響していると分かったのです。
東京と大阪の派遣求人数の違い
東京と大阪の派遣の求人数を調べてみると、4倍ほどの多さになりました。
関東圏内と関西圏内の人口は2倍くらいです。その中心部である東京都23区と大阪市の求人で計算すると、東京の求人は約2倍の多さがあります。
求人が多いと仕事が探しやすいのはもちろん、自分に合った仕事を見つけやすくなります。
東京は職場環境が恵まれている
東京の2年間でいろんな仕事をしましたが、総じて環境がいいのです。東京は社会が進んでいてパワハラ・セクハラ・モラハラに敏感で、無理なことは言われません。安全第一、無難に仕事をこなしてくれる人を求めます。そして、一定の距離を置いたうえで人間扱いしてくれます。
東京に長く住んでいる人に聞くと、以前は残業が多かったけど、年々残業も少なくなっていて、仕事環境もよくなっていると言っていました。
零細企業は経営者によってバラつきが生じますが、大企業は職場の環境が安定しているし、整ってくるのです。東京は大企業が多いので、全体の労働環境は恵まれています。
労働者と会社の立場が対等
先ほどの人手不足の影響もあり、労働者と会社の立場が対等になっています。
- 東京は会社が多く選択肢が多いため、辞めてもすぐに見つけられる
- 地方は会社が少なく選択肢が少ないため、辞めても次が見つからない
この立場の違いがあるため、平均すると地方より東京が働きやすいのです。会社側は採用コストも大きいので、オフィスをきれいにして環境を整えたり、待遇を上げたり、従業員満足度を上げて離職率を減らす取り組みも見受けられます。
私は大阪の零細企業で働いていたころ、無駄にカラーコピー(インク代が高い)で印字しただけで怒られていたのは何だったのだろうと思います。
ビジネスの中心地という感覚
正社員や派遣の求人一覧をみていると、誰もが知っている有名企業の求人もよく見かけます。東京はビジネスの中心地だとあらためて実感します。
仕事を通じて多くの人を接すると、日本の中心部で自分が主役であるような感覚をもって、取り組んでいる人が多いことに気が付きます。
職種や立場によりますが、多くの人に影響を及ぼすようなやりがいのある仕事が多く転がっています。
派遣の仕事は誰でも見つけやすい
私は2社経験しましたが、派遣はとても入りやすいのです。
- 派遣会社に登録
- 適切な派遣先が紹介される
- 顔合わせ
- 決定
という流れです。顔合わせといういわば面接なのですが、おおむね採用が決まっている雰囲気で話し合いに進みます。細かい面接などもなく書類ベースで話が進んでいきます。
企業側も正社員を雇うのと、派遣を雇うのではハードルがまったく違うようで、派遣は気軽に入れる感覚があります。
派遣は大きな会社に入りやすい
派遣は大きな会社が募集しているので、わりと簡単に大きな会社で働くことができます。
なぜ大きな会社は派遣を入れるのかというと、小さい会社はひとりの社員が複数の仕事をこなすのに対して、大きな会社は役割分担が明確に分かれています。
正社員だけでは回りにくい業務があるときや、ワンパターンな業務が多いときに、派遣を入れる流れがあります。
さらには、会社が派遣会社に支払う金額は正社員並みのため、資金力のある大きな会社が派遣を使えるのです。だから大きな会社の方がたくさん派遣を募集しているのです。
私はWeb系の専門スキルが少しはありましたが、最初の紹介で大きな会社で働くことができました。広くてキレイなオフィス目の当たりに、大阪の零細企業と何もかもが違っていて、最初は自分がこんな場所で働いていいのかと思っていました。
専門分野がなくても、基本的なPC操作や最低限のビジネススキルがあると働けます。職種の幅が広くて多いため、その人にあった職場を紹介されるからです。スキルと時給はおおむね直結するので、高く望まなければ仕事は豊富にあります。
派遣の仕事は正社員の補助が多い
派遣の仕事内容は正社員の補助的になることが多なります。それは派遣を入れるプロセスからして仕方ないでしょう。簡単には入れて、やりがいのある仕事をくれというのは虫がよすぎます。
私はWeb系の派遣で1年近く働いていました。最初の3ヶ月は新鮮でしたが、次第に決められた作業を続けていると、気分が滅入ってくることもありました。派遣は補助的な仕事、つまり単純作業が多くなる傾向にあるので、そんなものだと割り切る必要を感じていました。
配属先は柔軟な会社で、こちらから提案した仕事をやらせてもらったり、別の仕事を回してくれたり、退屈さとやりがいの両方の中で続けていきました。派遣に関してはどこに配属されるか分からないので、運も存在するでしょう。
派遣は職場を変えやすい
派遣は補助的な仕事が多いため、やりがいがのある仕事が回ってくるとは限りません。
派遣は2ヶ月や3ヶ月ごとの更新となるため、そのタイミングで派遣先を辞めることが容易にできます。所属する派遣会社は同じで、次の派遣先を紹介してもらうのです。結構ドライな感じです。私はそれをしなかったのですが、やろうと思えば可能でした。
派遣会社自体もたくさんあるので、自分のしたい業種を扱っている会社に登録して仕事を探してもいいのです。
東京は意欲があると働ける
東京で仕事が見つかるのか不安でしたが、実際仕事がたくさんあり、全体的な人手不足を感じました。意欲があればいくらでも働くことができるのと分かったのです。
2021年コロナの影響で、労働環境は変わってきているのも事実です。東京を離れる人もいますが、日本の中心地であり圧倒的に人が集まる街であることには変わりありません。
もし地方にいる方で、東京に行って働きたい方は参考になればと思います。