賃貸不動産を探していると、時々おとり広告が含まれています。おとり広告に引っかかっても直接損しないものの、嫌な気持ちになるため避けるに越したことはありません。
一部の賃貸不動産屋さんはおとり広告を使って集客しています。昔だけではないのと思いきや、令和になってもあります。不動産業者はおとり広告を使うことで、来店者が増えて、実際に利益になってしまうからでしょう。
部屋を選ぶ側からすると、おとり広告の物件は契約できないので、迷惑でしかありません。多くの人は、一生のうちに何度も部屋を借りないので知識が少ないと思います。おとり広告の見分け方を知ることで、遭遇してしまっても冷静に対処することができます。これから部屋を借りる方は、簡単にでも知っておいてください。
家賃の安い物件はおとり広告の可能性が高い
おとり広告は相場からして家賃が2割ほど安い場合がほとんどです。たくさん部屋を見比べると、その物件を借りたくなるように設定された魅力的な部屋です。なんせ、「おとり」ですから、いい部屋でないとホイホイと寄り付いてくれません。
おとり広告の物件は契約できない
部屋を探すときに物件の詳細は、不動産屋の外に張り紙がしている場合もありますし、ネット上で掲載している場合もあります。
おとり物件に問い合わせると、空いていると言われますが、実際に行くと埋まったと言われます。はじめから契約できない部屋を載せているのです。
それでは違法なのでは? と思いきや、何かしらの理由を付けてグレーな状態になっています。
借地不動産はおとり広告に使われやすい
借地不動産とは、一定の期間が経過したら退去する必要のある部屋です。本当に借りられる物件も混じっていますが、その性質を利用したおとり広告があります。
この借地不動産の契約は、借りても数か月で出ていかないといけない仕組みになっています。部屋を借りる側からすると、引っ越すのは大変ですから契約しようとは思いません。自ら身を引かせることで、おとりだと思われにくくしているのです。
私も過去にやられたことがあります。一見、自然な流れですから分かりづらいのです。
おとり物件に遭遇した体験
私の体験した例では、ネットで目ぼしい物件を見つけ不動産屋に問い合わせてみると、部屋は空いているとのこと。内見を前提に不動産屋に行くと、その部屋は埋まったと言われて他の部屋を勧めてくるのです。本当に直前で埋まる可能性もゼロではありませんが、これはおとり広告だったと考えてよいでしょう。
賃貸不動産はデータベースに登録されている部屋であれば、どの不動産屋で借りても家賃は同じであると言ってきます。そうかもしれませんが、そのまま契約まですると相手の思うツボになってしまいます。
これはおとり広告だと判断して、その不動産屋さんでは紙ベースで物件を見せてもらい、相談に乗ってもらいました。いい部屋があったのですが、そのお店では内見せずにアパートの名前を覚えてお店を後にしました。
そして、そのアパートの近くにある不動産屋に行って、内見して想像通りだったので契約しました。家賃などは同じでも精神的に健やかにいられます。
小さな不動産屋には注意
その店はローカルの小さな不動産屋さんで、お店の外に張り紙もしておらず、ネットをメインに集客していたようでした。
大手の賃貸不動産はおとり広告を使わなくても集客できるのに対し、その小さな不動産屋は集客におとり広告を使う必要があったのでしょう。
お店によって違うので一概にはいえません。小さいお店でも仲介手数料の安くて優良のお店もあると思いますので、行ってみて判断してください。
おとり広告に遭遇した対処法
相場より安い物件は、おとり広告であるかを疑ってください。おとり広告でなかったらよい物件を逃すことになるので、気になるでしょう。その場合はモヤモヤを解消するために、お店に行くことをおすすめします。
物件の問い合わせて、「空いている」と言われても安心できません。そういう手口ですから。お店に行って「埋まった」と言われるまで、おとりかどうか分からないのです。
埋まったといわれるとおとり広告であることが判明します。お店を出るか、部屋の相談だけして出てください。たとえ、いい部屋でいい担当者だったとしても、そのお店で借りると、おとり広告の効果に味を占めてしまいます。
第二候補の部屋を決めておく
おとり広告に遭遇すると、予定が変わってくることに困ります。特にその部屋を借りる気満々でいたのに、空いていないと言われると調子抜けてしまいます。
そのためにも、第二候補の部屋を見つけておくと安心です。もちろん、次は別の不動産屋で探してください。
なるべくゆとりを持った部屋探しを心がけてください。参考にしていただくと幸いです。