ここ数年の仕事観は、「好きなことを仕事にしよう」という風潮が強くなっています。好きなことをすると仕事や人間関係も楽しくなり、成功にも繋がるというのです。
世の中を見渡してみると、好きなことが明確にある人は少なく、自分にできることをしている人がほとんどです。そのため、好きなことよりも疲れないことに焦点を当てる方が生産的です。
私自身が疲れる仕事をした経験から、対処方法はありませんが、疲れる仕事をしている方の参考になればと思い記事にしました。
好きと嫌いのプロセスの違い
人の「好き」という感情は曖昧にできています。何かをした結果として、周りが喜んでくれたり、結果が好まし状態だったりして後で好きという感情が生まれます。そのため、最初から好きなことがないのが普通です。
好きの反対の「嫌い」は、人の防衛本能があるため感じやすいです。このまま嫌いなことを続けると破滅しますよというサインが、疲れとして現れてきます。人間はよくできています。
何かをする→疲れる→嫌いと感じる→継続しない→成果が出にくい
そのため、疲れないことの中に、好きになる可能性が秘められています。今、好きかではなく、疲れにくいことに本人の適正があると思うのです。
疲れにくい仕事は好循環になりやすい
疲れにくいことなら長時間行うことができます。それだけ成果が出やすくなるし、人とも関係も濃密になるでしょう。しんどさがあっても、それ以上に楽さがあれば継続できます。
- 疲れないことをする
- 継続できる(ストレスが少ない)
- 成果が出る(達成感・能力向上)
- 好きになる
これらを繰り返していると、どんどん好循環になります。疲れない事をすると、心の余裕から人間関係も楽しめるようになります。
疲れる仕事は悪循環になりやすい
多くの仕事は楽しい要素と疲れる要素のどちらも存在しているでしょう。疲れる要素が強いとどうなるのでしょう。
- 仕事で疲れる
- 疲れるのを回復しようとする
- 成果が出ない(達成感がない・能力が上がらない)
- 疲労感が残り、嫌になる
これではどう考えてもうまく行きません。
だからといって、現実的には仕事を変えられるとも限らないでしょう。
仕事で疲れると私生活の時間を使って回復しようとします。例えば、過食・お酒・ギャンブル・買い物…。よくないと頭で分かっていても、現実逃避することで精神のバランスを取ろうとするのです。
これらの現実逃避を上手く使って回復できるのであれば、その仕事を続けていくことが一応は可能です。私生活の影響もあり、見えない損失になっている側面もありますが。
私生活を使っても回復しなければ、慢性的に疲労が蓄積されます。ピークを越えると人は病むようにできています。そうなると仕事を離れるしかありません。回復の見込みがなければ離れてください。
疲れる仕事をしていた体験
私は以前に慢性的に疲れる仕事をしていました。人との関りが多い仕事で、周りの同僚は平気だったので自分にとって合わない仕事でした。
その環境から抜け出すために、仕事終わりや休日を利用して新しいスキルを身に付けようとしてもエネルギーが残っていません。そのため、職場に居続ける選択肢しかないと感じていました。
長く続けたら慣れると思いきや、疲労は蓄積される一方でした。後先考えずに思い切って辞めて、2ヶ月位休んだら回復してきました。慢性的な疲れで回復の見込みがないと分かったら、早めに辞める方がいいと知ったのです。
その後、疲れにくい仕事に就けて仕事が終わってもエネルギーがあり私生活も充実できるようになったのです。過去を振り返ると、どうして疲れる仕事にしがみついていたのか不思議でした。思考停止していたようです。
仕事と私生活の統合
時代の最先端をいく落合陽一氏の本を読むと、「ワークライフバランス」から「ワークアズライフ」にシフトチェンジする生き方が提案されています。
- ワークライフバランス(従来)= 仕事は疲れるのを前提に、私生活を充実させてバランスをとる
- ワークアズライフ(これから)= 仕事と私生活の境界線がなくして、同時に充実させる
その人や立場によって異なるので、どちらかが成立すればいいと思うのですが、後者の方が時代に合った生き方といえるでしょう。
疲れない仕事をすると、私生活を充実させる時間が生まれます。現在なら副業をする人も多いでしょう。そういったスキルが本業の仕事にも役立ち、相乗効果が生まれることもあります。
仕事との境界線をなくなり、常に楽しい状態でいられるような働き方がベストではないでしょうか。
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