地方は過疎化の一方をたどる

地方に行く

よく地方は過疎化していると聞きますが、本当のところどうなのでしょう。実際の状況が知りたくて大阪から兵庫県にある淡路島に二輪車で行ってみました。

若い世代が少ない

淡路島は人口約13万人。もっとも栄えている洲本市で人口4万人です。洲本市の中心にはイオンがあり少し賑わっているのですが、近くの商店街はほとんど閉まっている状態です。

イオンに入ってみると、中学生・高校生が私服ではなくて体操着のままマクドナルドなどのお店に来ているのです。

人が少ないから人目を気にする必要がないのでしょう。そのラフな感じが地方ならではでとても好ましく思いました。人が自然体で生きていることを目の当たりにすると、よく「地方でのびのびと子育てをする」と聞きていたことが腑に落ちます。

そういった10代の学生がいることは街の雰囲気が活性化しるし、若い人たちが育っていく姿はほほえましいものです。

しかしよく観察してみると、20代~30代の人はほとんどいないと気がつく。年配の方が多くを占めて、高校生未満の子が少々いるような構造です。20代~30代の若い世代は少なくて、多くは大きな都市に出て行っているからでしょう。

それもそのはず、淡路島の街を眺めてみても大きな会社がありません。小さなお店がポツリポツリとあるくらいで、後は農業でしょうか。圧倒的に働き先が少ないのです。
この街に残っているより、都会に出た方が仕事に恵まれ新しい経験ができるからでしょう。ある意味自然なことです。

約8割の人が地方を出る

どれくらいの割合の人が地方から都会に出るのでしょうか?それは地方の規模にもよって変わるので、明確に何割という数字は分かりません。

人が少ない地域になればなるほど都心部に行く割合が増えます。人が多い都市だと生活ができるため、出ていく割合は減ります。

私のネットの調査と淡路島での肌感覚から、人口が10万人以下の街では約8割の人が都心部に出ていると考えてよいでしょう。

東京や大阪には地方から出て来ている人が多くいます。あるデータによると、東京は約45%、大阪は約40%の人が地方を含めた他府県出身です。肌感覚では東京の中心部で働いている人はもっと高い感じがするくらいです。

地方は過疎化していく一方

どうしても若い世帯が都会に移っていきます。中には戻ってくる人もいるでしょうが多くはありません。地方は過疎化していく一方だと言えます。寂しいことではありますがこれが事実なのです。

若い世代が出ていく → 経済が回りにくくなる → 街に魅力がなくなる
どうしてもこのサイクルになって過疎化が進むのです。

逆に、都会から地方に来る人はいるでしょうか?最近移住ブームに乗って、地方に移り住む選択肢も認知されてきています。

とはいえ、実際に街の雰囲気を味わうとやはり過疎化している感覚は歪めません。これから人口も減って行きこの流れは止められないでしょう。

都会にいるとあまり感じない部分なのですが、実際に地方に行ってみることで、過疎化の問題、人口減少の問題をダイレクトに感じることができます。

都会はそういった問題を感じずに生活できます。都会は人が多いから成り立っているのであり、それはとても恵まれていることを意味します。ただ都会に住んでいることに感謝していいと分かるのでした。